2022.02.03

Buying

オーダーテーブルセットに使用するブラックチェリー材の買い付けへ行ってきました。

家具屋がどのように木を取り扱っているのか?少し知っていただけたらと今回は買い付けの様子をご紹介いたします。


オーダー製作の際、お客様のご要望含め樹種のセレクトは幅広いものです。

その時々のトレンドもあったり、材木屋さんの原木・樹種の仕入れ状況もその時々で変わります。

建築屋さん、建具屋さん、製造メーカーさん・・・家具屋だけに限らず木にまつわる幅広い業種に対応しており、建材、針葉樹、広葉樹など材木屋さん各社強みや特性も違いがありMOUでは内容により仕入れ先を変えて買い付けています。

 

 

こうしてご提案前に材木屋の仕入れ状況などを確認し、どのような樹種・厚み・サイズなど可能かご提案内容と合わせて検討します。

材が決まれば現地へ足を運び、適材となる山を降ろしてもらい実際に使用する木をさらに選定していきます。

ここからが実際に目利きしないと木の表情は汲み取れないので製作の始まりとなる大事な時間です。

 

 

チェリーの大小含め4つ程の山を降ろしてもらい先ずは絞り込みの時間。

時間はかかりますが、1枚づつ確認しながら振り分けて適材を絞りこんでいきます。

ここでは山の枚数分木の移動があり、厚板の長物などはかなりの重量で体力勝負なところもあるんですよ笑。

 


板の表情をあらゆる方向から見て、割れや節などの欠点部分や色・木目・木目の流れ、部材の取り都合など・・・

いかにロスなく、適材適所となるように必要な材量分の選定を続けていきます。

実際に一枚、一枚と手に取る中で今回特に素直でロスの少ないものが多くあり逆に迷う部分もあるほどでした。

 

 

同じような表情でも持ったり触ったりする事で、質感から硬さや重さが汲み取れます。

「硬すぎず柔らかすぎず、粘りがあるもの」

体感と経験からはもちろんありますが、加工面と仕上がりにはとても重要な事です。

時間をかけ選定した木は最後に寸検してもらい買い付けは終了。

寸検の間、材木屋の社長さんにコロナ過での業界状況の事やこれからの見通しなど大変勉強になる時間をいただきました。

コロナの影響は材料供給の不安定さや価格高騰など業界への影響も大きく厳しい状況が続いています・・・

一波の不安定な時期は過ぎスタンダードな樹種は最近では一通り揃うようになりましたが、タイミングによっては長期欠品や価格の変動などもあり悩みは尽きません。

朝一からの選定も終わる頃にはお昼も大きく過ぎていましたが、良材を目利きでき満足の買い付けになりました。

その後アトリエに搬入した木材は次の工程「木取り」へと入っています。

またご紹介いたします。