スポークチェアリぺア

MOUではオーダーや製作の他に、大事にされている家具たちのリペア業務も行っております。

ソファ張替えやぐらつきがあり使用できなくなった椅子など、ご相談のある様々な症状の家具たちを可能な限り修理しています。

東京から椅子お修理のご依頼です。

「shin-lee」ブランドの椅子、1955年に誕生した台湾のファニチャーブランド。

60年代にアメリカで人気を博したブランドです。



エクステンションテーブルとセットのダイニングチェアが今回のお修理です。

 

今回は背もたれ部がすべて外れている状態でご相談いただきました。

リペアでよくある症状、接合部の抜け、スポーク系などの丸ホゾによくみられる症状です。

緩みが起きてから背もたれ箇所ということもあり、繰り返しの負荷がある箇所は緩みが大きくなっていきます。

 



座裏と脚部の接合部にもわずかな緩みが見られ、具合を見て糊切れも確認できたので解体しました。

お客様との画像でのやり取りでは確認しきれない箇所も、現物を確認し修理箇所の内容をお伝えしています。

 

構造やデザイン、パーツのサイズなどで解体時に緩みと判断しがちですが、実際には「しなり」の状態も多く無理な解体作業は接合部の破損を生みます。

 

確認を繰り返しながら、古い接着面などの清掃を行い再び組み戻します。

背もたれメインの左右接合箇所のクサビも打ち直し強度を戻します。

リペアを終え再びダイニングセットの一員として旅立っていきました。

海外ブランドのサイズ設計は日本製と少し違いがあり、ご使用時の足付きの悪さがあったりします。

テーブルや椅子のリサイズのご相談も今回ありましたが、簡易の脚のせもご予算に合わせ製作しました。

足付きも改善し役目を取り戻した椅子と快適な暮らしをお過ごしいただけたらと思います。